てんかん・統合失調症・うつ病治療 名古屋・今池の精神科クリニック

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院長室だより

このページでは、すずかけクリニック院長・福智寿彦の活動や出席した講演会等、日々の出来事を書きつづっています。

最新情報

2019年米国てんかん学会議(in ボルチモア)に参加しました

12月6日(金)~10日(火)の日程で、アメリカ合衆国のボルチモアで開催された「2019年米国てんかん学会議」(AES2019)に参加してきました。
世界中からてんかん関係者が集まり、専用のブースを設けて各自の取り組みを紹介する中、我々もパープルデーアジアの代表として、国内外での様々な活動をポスターや写真を用いて説明し、パープルデーの意義を訪れた人々に伝えていきました。
説明をしていて実感したのは、パープルデー自体が北米発祥でありながら、パープルデーそのものを知らない人が米国でもまだまだ多いということです。しかし、パープルデーの概要や意義を丁寧にお話しすると、訪れた人は皆熱心に耳を傾け、理解を示してくれました。特にてんかんの当事者たちが手作りで仕上げた様々なパープルデーグッズには、訪れた多くの人々が関心を持ち、手に取ったり身につけてくれたりしました。もちろんパープルデー活動の象徴である「パープルマン」とも皆で一緒に写真に収まって、声を揃えて元気にパープルデー活動を応援してくれました。
米国の気風も手伝ってか、参加者は皆フレンドリーで明るく、パープルマンがいるだけで笑顔でこちらに寄ってきてくれたりと、短い期間でしたが我々も非常に活気溢れるパープルデー活動を展開することができました。
来年7月にはまた、スイスのジュネーブの学会でのパープルデー活動を予定しています。欧州は米国よりもさらにパープルデーのことを知らない人が多いので、より多くの人にこの活動を知ってもらえるよう邁進していきたいと思っています。

2019ACCJ/TJCSシャンパンボールに参加しました

2019年11月15日(金)、ヒルトン名古屋で開催された2019ACCJ/TJCSシャンパンボールに参加しました。
主催は在日米国商工会議所中部支部と東海日本カナダ協会で、貧困層の子供たちの進学を応援するための寄付を募るパーティーです。
今回は、カナダ商工会議所の代表であり、長年の友人であるジェームズ・ヘデンさんのご招待で参加させていただきました。
日本では、学校に通って勉強できる環境が当たり前 にようになっていて、その有難さを実感することもなかなかないのが現実だと思います。今回このような会に参加させていただき、改めて「学ぶ」ということの意味に思いを巡らし、自分の仕事のあり方や原点を見つめる機会を頂戴し、身の引き締まる思いを新たにしています。

<English>

On November 15 I participated in the 2019 ACCJ / TJCS Champagne Ball held at Hilton Nagoya.

Hosted by the American Chamber of Commerce Chubu Chapter and Tokai Japan Canada Society, the party was held to raise donations to support children of the poor.
I was invited by James Hedden, a representative of the Canadian Chamber of Commerce, and a long-time friend.

In Japan, we take it for granted that students can study at school, so it’s hard to realize how thankful this is. This meeting let me rethink the meaning of “learning”, giving me the opportunity to reflect on our work and our origins.

第16回成人のためのてんかん診療フォーラムに参加しました

2019年11月9日(土)、第16回成人のためのてんかん診療フォーラムに参加しました。


日時:2019年11月9日(土)15:30~17:20
会場:ホテルメルパルク名古屋 1階『輝』 名古屋市東区葵三丁目16-16
【開会の辞】愛知医科大学理事長 祖父江元 先生
【特別講演1】15:35~16:30
座長:名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学教授 勝野雅央 先生
演者:むさしの国分寺クリニック院長 加藤昌明 先生
『てんかんを持つ女性が安心して妊娠・出産するための支援~正しい情報提供と、適切な薬物調整~』
【特別講演2】16:30~17:15
座長:名古屋大学脳とこころの研究センター 脳神経外科特任教授 前澤聡 先生
演者:愛知医科大学 精神神経科教授 兼本浩祐 先生
『けいれんするPNESについて』
【閉会の辞】名古屋医療センター 脳神経外科医長 梶田泰一 先生
主催:ユーシービージャパン株式会社・大塚製薬株式会社

加藤昌明先生からは、てんかんを持つ女性の妊娠・出産に際し、正しい情報提供と適切な薬物調整がいかに大切であるかについて、豊富な資料と図表を用いた説明がなされました。
まず「妊娠前にしておくこと」として、正しい情報提供を早めに行うこと、最適な処方を早めに実現することが挙げられました。妊娠中のてんかん発作による直接的リスク、児の認知機能への影響、抗てんかん薬服用時の大奇形出現率、各種AEDの催奇形性の用量依存性などについてそれぞれ解説があり、新たに治療を開始する際の第一選択薬としてまずLEVまたはLTGを使用し、VPAは避けるべきこと、すでに治療中の場合は薬物のリスクに関する十分な情報を医師・患者で共有すべきことが説かれました。
続いて「妊娠中にすること」として、妊娠中の用薬調整と授乳の説明の重要性について話しがありました。具体的には妊娠中の薬物血中濃度低下と蛋白結合率の関係、LTGのリスクを絡めた内容で、薬物は選んだ後が大切であり、発作の増悪と精神症状を見逃さないよう注意すべき旨説明がありました。

兼本浩祐先生からは、けいれんするPNESと題してお話しがありました。PNESは10万人に33人の割合で発症し、けいれんで重積になる場合が20~40%、致死的な状態になることもあり、特に日本においては起きやすいとのことでした。そしてPNESかてんかんかの判断がつきにくい場合は、まずはてんかんと疑って対処すべきこと、PNESの判断の基準として、病歴から判断する場合、目撃者がいる場合、てんかん専門医が目撃者である場合、発作脳波同時記録による場合があること、いくつかのサインを合わせて説明すべきことなどが説かれました。
「けいれんの質」からの考察として、フレクサーとイクステンサーのどちらか一方ならばてんかん、PNESは両方あること、立ったまま両手をぶらぶらさせることや前のめりの姿勢、首の横振りなどがPNESの疑いがあること、またてんかんの大発作の場合は、まず「あああ~」と強直し、細かい間代が続き、その後ゆっくりした動作になってハーッと吹き出し呼吸する、といった具合に一連の動きに起承転結があること、逆にPNESは起承転結がなく断続的になることなど、兼本先生ご自身がモデルとして実演した映像を交えながらユーモアたっぷりに説明してくださり、会場は軽妙な笑いと和やかな雰囲気に包まれました。

お二人とも、長年地道に取り組んでこられたテーマを各自の持ち味を生かした話しぶりでご披露くださり、参加者にとって非常に印象深くまた強い感銘を受けずにはいられない名講演でした。拝聴させていいただいたことを感謝したいと思います。

第12回全国てんかんリハビリテーション研究会

7月6日(土)に第12回全国てんかんリハビリテーション研究会が開催されました。詳細はホームページをご覧ください。

https://www.tenkan-rehabili.com/%E7%A0%94%E7%A9%B6%E4%BC%9A%E6%B4%BB%E5%8B%95%E8%A8%98%E9%8C%B2/

 

「てんかんにおける診療連携を考える会」に参加しました

7月11日(土)、「てんかんにおける診療連携を考える会」に参加しました。


てんかんにおける診療連携を考える会(主催:ユーシービージャパン株式会社・大塚製薬株式会社)
日時:2019年7月11日(木)19:00~21:00
会場:名古屋マリオットアソシアホテル 17階「ルピナス」
特別講演Ⅰ:「てんかん患者の妊娠・出産 ~薬剤の選び方と使い方~」
むさしの国分寺クリニック 院長 加藤昌明先生
特別講演Ⅱ:「てんかんに併発する神経発達症について」
東京大学大学院医学系研究科生殖・発達・加齢医学専攻 小児医学講座 教授 岡明先生


加藤先生には、妊娠・出産を控えたてんかん患者の薬剤の選び方と使い方について、医療関係者が周知しておくべき大事な事項を簡潔にまとめてお話しいただきました。てんかん発作によるリスクとして、妊娠中に発作が起こってもたいがいは大丈夫だが、GTCなどのハイリスクな発作を極力抑えることが重要で、特に薬剤の自己中断による強い発作の出現を避ける必要があるとのことでした。次に、抗てんかん薬のリスクについて、まず身体への影響として大奇形出現率と薬剤との関係の話があり、図表を用いて各種抗てんかん薬の催奇形性を示していただきました。妊娠に向けて催奇形性を減らすためには、VPAを避けるなどなるべく安全な薬を用いるようにすること、できるだけ少量かつ単剤にすることが大切である旨話がありました。続いて認知機能への影響の話題で、妊娠中の抗てんかん薬の児の自閉症スペクトラムの発症リスクについて言及があり、やはりVPAのリスクの高さがクローズアップされました。ただ、薬物選択の考え方として、VPAを避けるにしても、LEV、LTGをまず考慮するにしても、医師からその効能や適量につき、患者の病状や患者と親の性格に応じて詳細な説明をする必要がある旨力説されました。そして、授乳に関しては、乳児の状態をよく観察しながら、母乳は基本的に可能としながらも、PB、ZNS、ESM、PRMなどは一応の注意が必要とのことでした。最後に、最適な薬物療法のためには、薬物を選んだ後がむしろ重要で、発作の増悪と精神症状を見逃さないよう注意すること、LEV・LTGの血中濃度測定は必須である旨強調され、結びとなりました。

岡先生からは、てんかんに併発する発達障害について、様々な観点からお話しがありました。ASDとてんかんの併発頻度は男児は13~29%、女児は3~10%で、知的障害のASDだと比率が高くなり、12歳以上で頻度が高くなること、成人のてんかん併存は22%でGTCの割合も高く、また二次性全般化によるGTCも多いこと、小児科では、ASDに合併する幼児のてんかん患者があり、CPSの頻度が高いことなど、要点を押さえながら言及されました。

また、VPAはASDに効果が認められること、早期発症てんかんとASDの関係においては、WEST症候群がリスク因子として重要であること、潜因性WEST症候群ではACTHの方が発達予後が良いこと、早期治療が有効なこと、脳波異常が悪影響を与えることなど、図表とともにわかりやすく説明していただけました。続いて、ADHDとてんかんについての話で、てんかんの子にはADHDが多く、頻度は30~40%で、男女差は無く、遺伝因子があり、また不注意型が多いとのことでした。加えて、小児欠神てんかんでは、VPAが注意障害を起こすとの話がありました。

両先生とも平易な表現でわかりやすく解説していただき、また最新のデータや見やすい図表を工夫してくださり、てんかん治療における診療連携をしていく上でも、ベースとなるような大切な情報や知識を得ることができました。本当にありがとうございました。

           

 

<English>

Consideration on Medical Treatment Cooperation in Epilepsy

 

Host: UBC Japan Co., Ltd.    Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd.

Date and time: Thursday, July 11, 2019 19: 00-21: 00

Venue: Nagoya Marriott Associa Hotel 17th Floor “Lupine”

Special Lecture I: “Pregnancy and birth of patients with epilepsy -How to choose and use drugs-”

Musashino Kokubunji clinic director Masaaki Kato

Special Lecture II:” Neurodevelopmental Disorders Associated with Epilepsy”

Prof. Akira Oka Professor, Department of Pediatrics, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo

 

Dr. Kato briefly described important points that medical staff should know on how to choose and use medicines for epilepsy patients who are expecting pregnancy and childbirth. Although the risk of seizures during pregnancy is generally acceptable, it is important to minimize high-risk seizures such as GTC, and in particular it is necessary to avoid strong seizures due to self-discontinuation of drugs.

Next, Dr Kato told us about the relationship between the rate of occurrence of major malformations and drugs, then showed us the teratogenicity of various anti-epileptic drugs by using charts. In order to reduce teratogenicity toward pregnancy, it is important to use medicine that is as safe as possible, such as avoiding VPA, and it is important to use as little amount as possible.

After that, on the topic of the impact on cognitive function, the risk of developing Autism spectrum in children with anti-epileptic drugs during pregnancy was mentioned, and the high risk of VPA was also highlighted. However, even if VPA is avoided and LEV and LTG are considered first, the doctor should give a detailed explanation of the efficiency and appropriate amount according to the patient’s medical condition and the patient’s and parent’s personality. In addition, while breastfeeding is generally possible, drugs such as PB, ZNS, ESM, PRM, etc. needs careful attention.

Finally, Dr Kato emphasized that for best drug treatment, the most important part is not the selection but rather the after care, not overlooking worsening of seizures and mental symptoms, and particularly, continuing blood concentration measurement of LEV and LTG.

 

Mr. Oka spoke about developmental disorders that accompany epilepsy from various points of view. The incidence of ASD patients having epilepsy is 13~29% in boys and 3~10% in girls, and the ratio is higher for ASD with intellectual disability. The frequency is even higher in teenagers. In adult ASD patients, 22% have epilepsy, also with high percentage of GTC, with a large number due to secondary generalization.

 Dr Kato also talked about WEST syndrome. By using graphs he explained that WEST syndrome is important as a risk factor in the relationship between early-onset epilepsy and ASD, ACTH has better results in subtractive WEST syndrome, early treatment is effective and that electroencephalogram abnormalities had an adverse effect.

 Then, in the topic of ADHD and epilepsy, Dr Kato mentioned that the children with epilepsy were more likely to have ADHD, with a frequency of 30~40%. There were genetic factors, and inattentive types were more frequent, and no differences in gender. In addition, in childhood absence epilepsy, it has been said that VPA causes attention disorder.

 

Both teachers’ lectures were very easy to understand, and we were able to get important information and knowledge that could be the basis for medical treatment collaboration in epilepsy treatment. Thank you very much.