てんかん・統合失調症・うつ病治療 名古屋・今池の精神科クリニック

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てんかん治療に必要なこと(1) 患者と家族を取り巻く問題

「てんかん」と聞いて、皆さんはどのようなイメージをもたれるでしょうか。

日本国内では、100人に1人の人がてんかんをもっているとも言われています。
そう聞いて、思ったよりも数が多いなと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

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にもかかわらず、てんかんという病気についてよく知っているという人は多くはありません。

てんかんでは、意識がぼんやりとしたり、意識を失って転倒したり、人によっては全身がけいれんする等の発作症状が起こります。
これは、大脳ニューロンという神経細胞から、過剰に電気が出されてしまうためです。様々な原因により生じる、脳の慢性的な疾患がてんかんです。

てんかんをもちながらも、発作がある生活に慣れているという人や、発作をあまり自覚していないという人もたくさんいます。
特にそうした場合にその人が困ることは発作そのものというよりも、てんかんをもっていることを理由に向けられる偏見の目や、受ける差別、あるいは薬の副作用による眠気や忘れっぽさ、肥満等であることが多いようです。

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ご家族の場合はどうでしょうか。
当事者を懸命に支えるご家族の中には、本人がケガをしないように、また、周りの人から好奇の目を向けられるのを避けるために、なるべくなら本人を外に出したくないと考える方もいらっしゃいます。

てんかんを治療するために精神科や神経科を受診するまでに、あらゆる対症療法を試していたり、たくさんの葛藤を経験しているという方やご家族も珍しくありません。

てんかん発作が起きたときに周囲の人々から向けられる目は、当事者やご家族を悩ませる大きな問題のひとつです。
あるご家族は「家族みんなが見世物になったような気分」とおっしゃっていました。
てんかんに対する根強い偏見によって起きている問題です。

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発作の現場に遭遇した人の中から、「正しい治療を受けさせない家族の責任ではないか」、「発作を起こされては困るから外に出すべきではない」という意見が出てくることがあります。

逆に良かれと思って救急車を呼んだにもかかわらず、本人が搬送を拒否したために(大抵の場合、発作の後はしばらく意識がもうろうとはしていますが、救急搬送までも必要となるケースはそう多くはありません)、「せっかく呼んだのに!」と憤慨される方もいるようです。

これらの感情や主張の根底にあるのは、「病人は周囲の言うとおりにしていなければならない」という考え方です。

ですが、「病人は周りの言うことを聞くべきである」という考え方は的を射た意見といえるのでしょうか?

<次回へつづく>

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